【No.16】富士山を崩した土で琵琶湖を埋めることはできる?

世界遺産の日本一高い山・富士山をくずせば、日本一広い湖・琵琶湖を埋め立てることができるのだろうか?じつはこの謎、すでに江戸時代には答えがだされている。
解答者は、江戸中期の暦学、算学家の中根元圭。彼によると、富士山の土が3分の1あれば、琵琶湖をすべて埋め立てることができるという。
じっさい、現在の測量技術を使って測ってみると、富士山の体積は83.1立方キロメートル、琵琶湖の容積は27.6立方キロメートルになり、たしかに、琵琶湖の容積は、富士山のほぼ3分の1になる。
ただ、不思議なことが一つある。富士山のような円錐型のものの体積を測るには、三角関数の知識が必要になる。中根元圭の時代には、まだ三角関数はしられていなかった。それなのに、どうやって正確な答えをだしたのか。これが、解けない謎として残されている。

【No.15】ゴキブリの記憶力ってどれくらい?

冷蔵庫の裏や戸棚など、ゴキブリのでるところは、だいたい決まっているもの。これは、ゴキブリが食べる物のある場所を記憶していて、いつもそこを通るからというわけではない。
ゴキブリには、人間でいうところの記憶力はない。そのため、前日通った場所でも、翌日にはそのことをおぼえていない。
それなのに、いつも同じような場所にあらわれるのは、においに反応しているから。ゴキブリは触角をつかって、残飯などエサのにおいをキャッチふる。また、ゴキブリの糞のなかには、集合フェロモンとよばれるにおい成分が混じっている。要するに、ゴキブリはエサのにおいや、仲間の糞から発せられる集合フェロモンに引きつけられて行動しているのだ。そのため、いつも同じような場所にあらわれるというわけだ。

【No.14】ゴム風船についている白い粉の正体は?

ゴム風船の原料は、『ラテックス』とよばれる天然ゴム。ゴムノキの樹皮からしみでてくる乳白色の液体だ。
ところで、ゴム風船の表面には、白い粉のようなものがついているが、あれはいったい何なのだろう?
あの粉は、ゴム風船を型から剥離されるときにつけられるもの。ゴム風船は、顔科などを混ぜたラテックス液に丸い型を入れ、表面に薄く付着した液を乾燥させてつくるが、乾燥後に、あの粉を風船部分の表裏につけて空気圧をかけると、型からスッポリきれいに抜けるのだ。
ちなみに、白い粉は、でんぷん粉や無機物の粉で、人体に有害なものではない。

【No.13】地中海の水は東に行くほどからくなる!

地中海の塩分濃度は、海域によってちがう。東側のレバント海では3.9%あるのだが、西側のジブラルタル海峡あたりでは3.65%しかないのだ。
この地中海の気候と、地形の影響によるもの。地中海の乾いた気候のもとでは、海の水分は蒸発しやすく、海の塩分濃度は濃くなりやすい。
ところが、地中海の西側は、ジブラルタル海峡で大西洋とつながっている。大西洋から流れ込んでくる海水によって、塩分濃度がいくらかは薄められるのだ。
いっぽう、地中海の東側は、大きな海とつながっていない。塩分濃度が薄まることなく、西側より高くなるというわけだ。

【No.12】猪は肛門の周りの肉がもっともおいしい!

一般に、猪の肉でももっとも美味とされるのは、あばらの三枚肉の部分。適度なやわらかさと脂肪の甘みは、他の部分では味わえないというのが、通たちの共通意見だ。
もっとも、グルメで名高い陶芸家、『美味しんぼ』の海原雄山のモデルともいわれる北大路魯山人によると、それ以上にウマい部分があるという。
それは肛門の周りの肉。『食道楽70年を回顧して、後にも先にも、猪の肉をこれほど美味いと思った事はない』と述懐しているほどだ。
『ウンチの出る部分』と考えると、ちょっと腰が引けるところだが、かの魯山人の言葉だけに味わってみたい気もする。

【No.11】スカイダイビングの落下速度は新幹線なみ!

地上800〜4000メートルの高さから飛び降りるスカイダイビング。
もちろん、パラシュートを背負って飛び降りるのだが、それが開くまでの時間、ジャンパーはただただ落下していくわけで、そのスリルたるや、ほかのスポーツでは味わえない。
いったい、その落下速度は、時速何キロぐらいになるものだろうか?
かりに、4000メートルの高さから飛び降りたとすると、パラシュートが開くまでの落下速度は、時速200キロ程度にもなる。
高い所が苦手な人はお断りだろうが、バンジージャンプでも物足りない人は、スカイダイビングに挑戦してみるのもいいかもしれない。とくに資格は必要なく、16歳以上の健康な人なら、誰でも楽しむことができる。

【No.10】中国の宇宙食はやっぱり“中華料理”か?

2013年6月11日、中国はら有人宇宙船『神舟10号』の打ち上げに成功した。2003年に同国初となる有人飛行を成功させて以来、宇宙開発を着実に進める中国だが、そこで素朴な疑問をひとつ。中国の宇宙飛行士は、やっぱり宇宙食も中華料理だったのだろうか?
中国ではじめて宇宙に行った楊利偉飛行士は、宇宙で3回の食事をとったが、そのメニューは、報道によると『細切り豚肉の炒めもの』『鶏肉とピーナッツの辛味あんかけ』『八宝飯』だったという。『八宝飯』は、干した果物を、もち米とあんの上に置いて、蒸したもので、中国ではおめでたい席で出される定番料理である。
これらの中華料理が、無重力状態でも食べられるように、一口サイズにつくられていたそうだ。
やはり、宇宙飛行士といえども、中国人。宇宙でも中華料理を食べていたのだった。